第41章 ピンクレモネード
「なぁなぁ……今日には村に着く?」
「そうですねぇ…今日の昼頃には着くと思いますが…」
「腹減ったぁぁ…」
そんな時だ。
「いたぞ!!玄奘三蔵ぉぉぉぉぉ!!!」
「……ぅえぇ…また?」
「なんだ…今週はサービスデーか何かか?」
「何のサービスだっつぅの、俺的には美女のサービスのが嬉しいわ」
「俺餃子とラーメンのサービス!!」
「んーー、僕なら…何が良いですかねえ」
「私ね!」
「雅は黙ってろ」
「えぇぇぇ?」
「不満そうだな。」
「聞いてくれないから!」
「…後で聞いてやるよ」
「あ、僕人前でイチャイチャされないサービス希望します」
「俺も!」
「あーー、賛同だな」
「さっさとやるぞ」
そう言われながらも、襲ってくる妖怪に対応していく四人。
「グヘヘヘ…」
「ッッ…?!」
「雅!」
しかし、スッと手を払い、空を切った瞬間に妖怪は真っ二つになった。
「…み…やび?」
「あれ……何?」
「…あぁーー…」
一瞬目付きが変わった瞬間に起きたことだった。雅が手にかけたのはその妖怪一匹だったのだが不思議な感覚になっていた。
「……さっきさ、雅って妖怪倒した?」
「…コク」
「心配しなくても大丈夫ですよ。」
「でも…八戒……」
不安そうな雅を気遣いながらも村に着いた一行は昼食にまずは向かった。しかしなかなか食が進まない雅。理由はさっきの事だろうと容易に想像はついていた。
「三蔵、宿についたら少し雅と話をさせてください。」
「解った…」
小さく答え、何か少しでも…と促していたのだった。