第39章 疑問と本音
「もう少しお坊さんの方達のしつけ…された方が良いと思いますが…?」
「……御意…」
「あーらら、住職に御意言わせたぜ?」
「…ッフ…」
「三蔵?笑い事じゃねえんじゃねえの?」
「言わせておけ…」
そう話しながら朝食を食べ、出発した。
「そういや三蔵?」
「…なんだ」
「珍しくそれ、しわくちゃじゃねえ?」
「…あ、それ私のせい……」
「…み…やび?」
「私が三蔵の法衣にくるまって寝ちゃったから…」
「お陰でヨレヨレだ」
「…ごめん…」
「惚気ないでくれませんか?」
「俺はありのままの事を言ってるだけだが?」
「…自覚ねえのはマジタチ悪りいぜ…」
「なぁな、三蔵のあれってあったけえの?」
「暖かいよ?」
「へぇぇ」
「…ダメだ」
「…え?…てか俺まだなにも言ってねえし!」
「ダメだ」
「なんだよ!」
「悟空、察しろ」
「……察するって?」
「雅にしか貸したくねえんだよ、ぜってー」
「うるせえ!」
「三蔵?照れ隠しにむやみに撃つのやめてください?」
そんな会話を聞きながら雅は嬉しそうにはにかんでいた。
そうこうしている内に、気付けばかなり後ろに寺院は去り、街が遠くに見え始めてきた。
「あ!!あそこ?次の街!!」
「そうですよ?でも、雅?危ないので座ってください?」
「あ……」
「俺はそのままでも構わねえよ?」
「え?」
「良いライン…!」
「とっとと座れ!!そして貴様は死ね!」
そう三蔵の怒号が聞こえてきた。