第36章 欲望の果て
「んで、食堂につれてった。俺がな?んでそこで話した。」
「それだけか?」
「まぁ、全く触れなかったってのは無いけどな?変なこと聞いてごめんっていうから気にするなとは言って頭撫でたり?」
「…てめ」
「後は俯いて仕方なかったから顔上げさせる為にほっぺた触ったりとか…?そのくらいはあるだろうよ」
「だったらなんでそれをあいつは言わない」
「言わないんじゃなくて言えねえんだろ」
「訳解らねえな」
「解ってやれって。三蔵の事満足させてやりたかったんだろうよ」
「それを貴様に相談に行くのもムカつくんだよ」
「そりゃ、三蔵より俺のが経験豊富だし?」
「どっちにしろ、あいつが本当の事言わない限り俺は知ったこっちゃねえからな」
「…あーらら」
「話しはそれだけか?」
「あぁ。」
「ならさっさと出ていけ」
「あ、後もうひとつ」
「なんだ」
「三蔵が知らねえって言っちゃうと、雅どこで寝んの?」
「……」
「ま、今は俺の部屋にいるけどな?」
「知るか。」
そういわれながらも悟浄は部屋を後にした。
「どいつもこいつも……ムカつく……」
どさりとベッドに仰向けになると天井をみながら三蔵はポツリと呟いた。
「ムカついてんのは…俺自身か……ちっせえ男だ…くそ…」
そう呟くも、言って、追い出した以上後には引けなかった。
悟浄は約束通りに雅のいる部屋に戻ってくる。帰ってくるとかチャリと鍵を閉めた。
「お待たせ」
「……ッッ…」
「どうした?」
「三蔵……やっぱり怒ってた?」
「怒ってるって言うか…雅が本当の事言わない限りは知ったこっちゃねえ、だとよ」
「……だって…」
「別に良いんじゃねえの?」
「え…?」
「キスしたとかは言わなくて…それかそれも言っちゃう?」
「でも……」
「だけど、俺がシた訳じゃないから、雅が思ってるように前みたいに俺に殴りかかるとかはないと思うぜ?」
「……悟浄…」
「どっちにしても今夜…三蔵の部屋に戻るか、俺とこのまま朝までいるか……どっちかだろ」