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凜恋心【最遊記】

第32章 二つのバースディ


次の日の朝、白竜も続く走行で体力が大幅に消耗していた為、三蔵の体力云々と併せても、やはり少し滞在することなっていた。一週間ほどだろうか…しっかりと休息を取り、全員が万全になった。翌日には出発すると言う日、雅は八戒と一緒に買い出しに向かっていた。

「ねぇ、八戒って……誕生日いつ?」
「はい?また唐突な質問ですね」
「何か…ふっと気になって…」
「僕は九月ですよ、九月二十一日」
「そっか…もう少し先なんだね」
「『もう少し先』何て言ってると直ぐなものですよ」

クスッと笑いながら八戒は嬉しそうに笑っていた。

「お祝い!したいね!!」
「お祝いですか…」
「八戒?」
「いえ……どれくらいぶりかなって…そんな風に言って貰えるの……」
「どれくらいぶりって…今までもみんなでしてきたんじゃ…」
「……クス…すると思いますか?あのメンツで…」
「あーー……」

そう言うとふっと考え込むようにして言葉を見失った雅。

「でしょう?もう、とんとやっていない気がしますよ。」
「八戒は誕生日九月なんだよね、悟浄や悟空はいつなんだろ…」
「悟浄は雅や三蔵と同じ十一月ですよ。たしか九日でしたっけ…悟空は……」
「悟空は?」
「……」
「八戒でも知らない?」
「……四月五日です」

それを聞いた雅は持っていた袋を落としてしまった。
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