第4章 決心
そういうと手をじっと見つめた雅。にこりと笑いながら八戒は嬉しそうに話した。
「雅?もう答え決まってるじゃないですか…」
「え…?」
「三蔵と行きたい。十分な理由ですよ?」
「でも迷惑かけちゃいそうで…」
「迷惑だと思うなら、三蔵は初めから連れていこうとは思いませんよ。それに、俺が守ってやるなんて、初めて聞きました」
「…ッ」
「じゃぁ、明日、三蔵にしっかりと伝えないと、ですね?」
「困らせない…かな」
「大丈夫です、まずはゆっくり寝てください?」
そう伝えて、眠るように促した。八戒のそれに誘われるように、すぅ…っと雅は眠りに落ちていく。それを見届けて八戒は声をかけた。
「…だ、そうですよ?三蔵」
「…フン…明日しっかり言えればいいがな」
「言わなくても連れていくんでしょう?」
「さあな」
それだけの会話をして、皆眠りについていった。
翌朝、皆揃ってジープに乗り込む。しかし三蔵が今までにないほどに不機嫌だった。
「ねぇ、悟浄…?」
「ん?なぁに?」
「なんか…三蔵…機嫌悪い?」
「気にしないで良い、三蔵、極度の低血圧だから。」
「良かった。」
胸を一撫でして雅はほぅっとため息を吐いていた。村について時期に悟空は食べ物へと突っ込んでいく。
「あんのバカ猿」
「ははは、仕方ないですね、買い物は食事の後にしましょうか、時間も良い時間ですし。」
「全く…」
そう言いながら皆で歩いていく。少し歩いて雅はふと一件の露店の前で立ち止まっていた。