第25章 眩しき光

そう話してくれたのは、悟空と三蔵の出会いだった。ひとしきり話し終えたのだろう。悟空の言葉は終わっていた。

「…私、悟空の事が羨ましいな」
「え？なんで？」
「だって…知らない三蔵をたくさん知ってるから…いいなって…」
「でもさ？これから雅だってたくさん知れるじゃん！三蔵の事！」
「え……？」
「一緒にこれからも居るんだろ？だとしたらこれから先に一緒に居る事たくさんあるんだから！毎晩ほぼ雅と三蔵一緒だろ？それこそたくさん話したりとかもできるだろうし。三蔵の事たくさん知れる機会なんてめっちゃあるじゃん！！」
「……そか。」
「うん！そうだよ！」

そういわれて雅は俯き加減に笑い、きゅっと枕を抱き締めた。

「でもさ、俺雅の事も好きだよ？」
「私も悟空の事好きだよ？ありがとう！」
「俺、三蔵の事も好きだし！なんかさ、すげぇ大事にしたいなって思う！」
「悟浄も八戒の事も私大事にしたいし…」
「でもその中でも三蔵が一番だろ？」
「……ん」

そう返事をした雅を見て悟空はにっと笑いながらぽんっと頭に手をおいた。

「俺、そう笑う雅が一番好きだ！」
「え……？」
「三蔵の事好きだっていいながら笑う雅が好きだって言ったの！」
「……悟空…」

にこりと笑った。そのまま二人であぁでもない、こうでも無いと言い合いながらもベッドに入り、眠りについていった。