第25章 眩しき光
♢ room悟空・雅 ♢
「うわぁ、雅との一緒ってどれくらいぶりだろうな!!」
「本当だね!」
「でもさ、俺今日聞けてよかった。」
「え?」
「雅の気持ち!ほら、なんかよく悟浄と三蔵が取り合ったりとか、今回なんか紅孩児に連れていかれたりとかしたじゃん?」
「あぁ……なんか……ダメだね…私」
「そう言うじゃねぇよ!でもさ、三蔵すぐにハリセンで殴るし、どっちかって言えば三蔵よりも八戒のが優しいし……悟浄はエロだけど、何だかんだで雅の事大事にしてるのに、なんであの三蔵なのかなって思ってさ?」
「そうだね…でも…すごく温かくなるの。三蔵と一緒にいると」
「それわかる!俺もずっとさ、三蔵と一緒にいるんだけど…すぐ怒るんだけど…三蔵優しいよな」
「ん…優しいよ。悟浄のが常に優しいし、八戒のが色々空気読めるし、悟空とだと会話も耐えなくて常に楽しいよ…でも…なんでか三蔵がいいんだ…」
「解る!!」
そう話していたときだ。悟空がふっと真面目な顔をして雅に話し出した。
「本当はさ?俺、雅が三蔵の事、太陽みたいって言った時…きゅってなった。胸が…こう……捕まれるような……」
「悟空?」
「俺もさ、ずっと長い時間ひとりぼっちでさ。誰かって…ずっと呼んでたんだ。でも俺あの時さ。誰も、誰の事も知らなかったから…呼べる名前なんてひとつもなくて…。でもさ……その時、三蔵が来てくれたんだよ。『うるせえよ』って言いながらさ。始めはうるせえって言われても俺呼んでねえし!って思ってた。でも、三蔵が居てくれて…俺、本当はずっと呼んでたんだって解って……一人になりたくなくて…三蔵と一緒にいたくて……」
「悟空……」
「俺もあの時『太陽みたいだ』って思ったんだ…救ってくれた、あの冷たくて寂しいところから出してくれた時にさ。だから雅も同じだったんだって……」