第25章 眩しき光
「なぁなぁ!三蔵!」
「なんだ」
「俺さぁ!」
「……なんだ」
「腹減った!!!」
その直後に解りやすいほど大きなため息がジープを包み込んだ。
「クスクス、相変わらずだ」
「なぁ雅!」
「んー?」
「雅も腹減ったよな!な!な!?」
「道連れにするな」
「誰も三蔵には聞いてねぇよーだ!!」
「ちょっと空いたけど、まだ大丈夫!」
「ほら!雅も腹減ったって!!」
「いい様に変換するな、猿」
そんな普通すぎる会話もそこそこに、八戒の『もうじき着きますよ?』に嬉しそうな悟空だった。
それから一~二時間くらいした頃、街に着いた。
「なぁなぁ!飯行こうぜ!飯!」
「そうですね、三蔵?」
「好きにしろ」
「おーい、雅?行くぞー?」
「あ、うん!ちょっと待って…」
「遅い」
「ごめん…!お待たせ!」
そういって合流すると、一足先に行く悟空を追いかけて四人は並んで歩く。
「雅!!こっち!!」
「悟空…!そんなに急がなくても…!」
「いいから…!!こっちこっち!!」
雅が戻ってきたのが相当嬉しいのだろう、悟空は雅の手を引きながらも色々と回ってみていた。そんな様子をみながら、悟浄はふとした疑問を三蔵にぶつけることにした。