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凜恋心【最遊記】

第22章 過去と、価値


「三蔵?」
「入れ替わり立ち代わり何だ」
「……大丈夫?」
「別に、問題ない」
「そう?」
「……おい」

そう一言言うとくいっと指で呼びつける三蔵。呼ばれるがままに雅は三蔵のもとに向かった。

「どうしたの?」
「昨日の今日で何避けてんだ」
「避けてないよ?」
「……」
「ただ…疲れてるだろうからと思って…」
「問題ねぇよ…」
「そう?」

そう答える雅の顔を見て、三蔵はフッと笑った。

「余計な心配してんじゃねぇよ」
「余計なことじゃないもん」
「…好きな女抱いたくらいじゃ翌朝起きれねぇことねぇ」
「……ッッ…」

そう言われて恥ずかしくなり、くるりと向きを変えた。

「わ……たし…ごはん食べてくる…」

そう言ってドキドキしながらも部屋を後にした。

「三蔵は?」
「あ……聞いてくるの忘れた…」
「でもまぁ、後で来ると言ってましたから…」
「そか……」

そう答えて四人で朝食へと向かった。

「でもさ?雅、よかったな!」
「え……!?」
「だって、アイツに飲まされた薬も副作用とか無かったみたいだし!」
「あ…うん」
「八戒がさ?言ってたんだ。副作用とかあったら心配ですがって…」
「大丈夫…!!」
「そりゃ何より!」

そんな会話をしながらも朝食を済ませていった。そうこうしながらも三蔵を待つが、まだまだやってきそうにはない。そうして食事も終わった頃、少し買い出しを…と言い出した八戒。その買い出しに雅も着いていくと言い出した。悟空は遊びに行くと言い出し、悟浄はちょっくらそこまで…と言い出した。

「全く、買い物をこっちに押し付けて」
「でも私は八戒とお買い物行けて嬉しいよ?」
「それは…雅が居てくれて本当によかったです。僕一人では到底…!」
「クスクス…でも、三蔵っていつもお買い物行かないよね…」
「それはそうですね。とはいっても、行く事は回数増えましたよ?」
「そうなの?」
「えぇ、あなたが来てからは…」
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