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凜恋心【最遊記】

第22章 過去と、価値


翌朝、心配していた三人と裏腹に雅はすんなりと目覚めた。

「おはよう…!」
「お、雅!」
「雅…大丈夫ですか?」
「あの…なんか…ごめんね?」
「もう触っても大丈夫か?」
「大丈夫!」
「それはそうと……」
「ん?なに?」
「いや…」

そう、雅の首もとにあるキスマークに一早く気付いた悟浄。

「あれ、雅?三蔵は?」
「まだ部屋で寝てる」
「そうでしたか…」
「三蔵低血圧だからなぁ…」
「そういう理由じゃねぇと思うぜ?」
「え?」

悟浄はぽんっと雅の頭を一撫でした。飯ぃぃぃとうなだれる悟空を見て、八戒は笑いかけて部屋を移動する。

「失礼しますね?」

そう一言言いながら入ると、今まさに目覚めたばかり、と言わん姿の三蔵が居た。

「おや、これは…」
「目覚めに貴様か…八戒」
「ごめんなさいね?雅じゃなくて…」
「…フン」
「お疲れさまでした。」
「別に、何も疲れちゃあいねぇよ」
「そうですか?」
「それで…?」
「悟空が朝食!と言っています」
「俺は財布か」
「そうでも無いんですが…皆で行った方が良いと思いまして。まだ寝られますか?」
「俺は後で行く。先に行ってろ」
「解りました」

そう返事をして八戒は部屋を後にする。その事を伝えると雅は少し心配そうに三蔵の元へと戻っていった。
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