第20章 李厘の悪戯置き土産?!
「ァッ…ア…!気持ちぃ……!」
良いだけ掻き乱された中から指を抜き出すとその指を舐め、ぐいっと両足を持ち上げてはそこに顔を埋めた。そのままどれ程だろうか、溢れ出る蜜を舐め取っては指を差し込む。その度に何度も体を弓なりに反らしては快感を得ていく雅。
「さんぞ……キス……して…?」
「我が儘な奴だな…」
そう言いながらも応えるように唇を重ねる。その間も挿し込まれた指は動きを止めることはなかった。もう何度目だろうか…三蔵の愛撫で雅が快楽を得た時だ。体が限界を向かえたのだろう。ぐったりとシーツの波に溺れていく様に意識を手放した。
「ハァ…全く……」
堕ちていく雅の前髪をそっと避け、三蔵はベッドの縁に腰かけるとたばこに火を着けた。
『見届けなさい…江流…あなたが自分らしさを見失わない限りその重ささえも受け入れられるはずです』
「この重さを手離してもいい……何て言ってはいけないのに…お師匠、あなたに聞かれたら何ていうでしょうね…」
そう呟きながらそっとたばこの煙のフィルター越しに、三蔵は魔天経文を見つめていたのだった。