第8章 妊娠✿保科宗四郎✿あの日〜番外編
「なにしてるん?寝たん?」
タオルを頭に掛けた宗四郎に布団を剥がされる。
「あ、起きとる。なんでそんな布団被ってるん?」
笑いながら問われるので、匂いを嗅んでいたと正直に答えた。
「僕の?ほんなら、こっちにしぃ。」
上半身裸の彼が胸を顔に押しつけるように覆い被さってきた。
「苦しいよ…。」
「ははっ、すまんすまん。」
起き上がって髪を拭くとタオルを投げ捨てて布団の中に潜ってくる。
ダメっと言って布団を引き寄せる。
「タオル、ちゃんと片付けて。」
「わかったから、そんな怒らんでー。」
早く君にくっつきたかっただけやと笑いながらタオルを片付けに行った。
いつもしっかりしてるくせに…。
戻って来たので布団を上げて招き入れて、その胸に擦り寄る。
腰を抱くとそのまま手を滑らせて太腿を撫でてきた。
「下履いてないん?えっろいなぁ…。」
今さらなにを…。
太腿からまた手を滑らし背中を撫でて、また腰に戻る。
たぶん、下着を外してるか確認したんだろう。
着替えた時に外した。
「腹冷えへん?大丈夫か?」
「うん…宗四郎がくっついてくれれば…。」
「ふっ、くっついたる。」
グッと腰を引き寄せてくっつくとその温かさに気持ちよくなり目を瞑った。
「おやすみ、僕のお姫様。」
お姫様なんて初めて言われた…。
額をくっつけて鼻を擦り付けてくる。
「おやすみ、私の王子様。」
_______________....end.