第35章 冷たさの中の熱✿保科宗四郎✿裏
あ、でもやっぱ…ちょっと待って。まだ足りない。もっと欲張らせて。近付いてくる唇から逃げた。副隊長は明らさまにシュンとした顔になり、肩を落とした。
「私をどうしたいんですか?どうして欲しいんですか?」
「抱かせて……やなくて、婚姻届にサインして欲しい。僕の奥さんになってください。愛しとるから、僕のもんになって欲しい」
目はすごく真剣だし、声もしっかりしているのに…顔どころか、耳まで真っ赤で、思わずニヤケそうになってしまう。やっと、愛されてるって自覚出来たよ。
頷くとまた宗四郎の顔が近付いてきた。目を瞑って受け入れる。重なった唇は柔らかくて、少し震えていた。我慢させ過ぎたただろうか。
唇を舐められて驚き、固く結んだ。すると宗四郎はゆっくり離れて、確かめるように唇を撫で、頬や耳に口付ける。
「入ったら抱く言うたやん。……あかん?」
耳元で吐かれたのは、掠れて酷く甘い声だった。こんな声、聞いたことない。
「ふふっ。宗四郎、さっきからえっちなことばっかり。身体目当てなのかなって思っちゃうよ」
「ちゃう!好きやからしたい……ずっと我慢しとったんや。……させてくれへんのやったら――自分でする。見たかったら見とって」
「え?……え、ちょ…」
宗四郎はベルトを外し、隊服のズボンを下げて、上を捲った。インナーに浮き出る腹筋が私には刺激が強過ぎる…じゃなくて、それよりも…その下なんて、見られなかった。ずっと見たかったのにな…。