第35章 冷たさの中の熱✿保科宗四郎✿裏
副隊長は机に肘をつき、顔を埋めてこちらを向く。その仕草に私の心臓は音を立てていた。
「どないすんねん。いつもは治まるんやけど、こんなガチガチなっとったら、治まるもんも治まらん」
「…あ……」
「あぁ…喋ってええで。いつも言うとるやろ。ああいうことしとる時だけや」
副隊長は私の声が嫌いなんだろうか。それとも…元々喘ぎ声が好きじゃないのか……聞けることもないのに、気になってしまうのは――この人が好きだから。何をされても、一度好きになった人を嫌いにはなれない。
「くち…でも、下でも…使ってください……」
「こないなとこでする思う?」
グッと黙る。じゃあどうしたら……ここじゃなかったらしてくれるの?家かホテルに行こうと言っても、首を振られた。
副隊長は溜め息をついて、必死に欲を沈めようとしている。息を吐き出すその唇に触れたい。でも、私には触れさせてくれない。私は彼にとってなんなのか、もうわからなくなっていた。
「すみませんでした…」
「はぁ……やから、触るな言うたやろ」
謝り続けていると、うるさいから出て行けと言われた。拳を握って下唇を噛み、お辞儀をして、執務室を出る。
私って……なんの為にいるの?ただ、彼氏に愛されたいだけなのに。