第29章 花を散らす✿市川レノ✿裏

待ち合わせ場所の最寄り駅につくと連絡がきて、同期と上司に夕食を食べに行くがバレてついてくるそうだ。めちゃくちゃ謝ってた。レノの同期か…どんな人たちなんだろう。別に謝らなくていいのにな…確かに2人きりじゃないのは残念だけど、今日はレノの家に泊まる気満々だから！今年度に入って部屋を借りたらしく、私はまだ行ったことがない。めちゃくちゃ気になる。

待ち合わせ場所につくとレノと一緒に3人の男の人がいる。ピンクのモヒカンさんに私たちよりもいくらか歳上そうな人、オカッパの糸目…って、保科副隊長じゃん！上司って保科副隊長のこと？

慌てて駆け寄りレノに声をかけてからみなさんに会釈する。なんか…モヒカンさんとお兄さんにめちゃくちゃ見られている。

「だから言ったじゃないですか…彼女と一緒だって」

どうやら私と一緒だということを信じてもらえてなかったらしい。美影可愛いね、と会って早々言ってもらえるとは思わず、えへっと照れてしまった。慌ててレノもかっこいいよと返して、みなさんに挨拶をする。

「くぅ〜めちゃくちゃラブラブじゃねぇか！見せつけやがって…！」

モヒカンさん…古橋さんが泣いている。お兄さんは日比野さんというらしく、いつもレノが言っている先輩だということがわかった。いつも私が嫉妬している人…。