第26章 虚虚実実✿保科宗四郎✿裏
「美影、ほんまに愛してんで。やから…僕と結婚して欲しい。どんな時も2人で支え合って生きていかへん?ずっと僕とおって」
何度も頭にキスをされて、涙を堪えていると返事が出来なかった。気付いた彼が微笑んで、泣く程嬉しいん?と聞いてきたので、嗚咽混じりに嬉しいと返した。
婚約指輪必要やろ?とまたスマホを持ち、どんなんがええ?と相当有名なブランドのサイトを開いていた。
「これとかええんやない?美影好きそうやん」
「……値段を見てから言って欲しい」
「え、値段?婚約指輪って給料3ヶ月分やろ?これより高くても大丈夫やで?」
副隊長になって間もないのに、副隊長の給料で考える彼を大丈夫か?こいつ…と思いながら見てしまったのは内緒。
「今は1〜2ヶ月分くらいだと思うよ…」
「そんなんどうでもええねん、美影が欲しい言うたやつがどんたけ高くても買うんやから」
本当に大丈夫なのかな…と思わずにはいられなかった。
_______________....end.