第24章 副隊長の愛情表現✿保科宗四郎✿裏
「三浦〜ボサボサやで」
それは今あなたが撫でているとは言い難い動きで、私の首がもげそうな程わしゃわしゃしたからです。
昼休憩に食堂へと足を運ぶと毎回と言っていい程、保科副隊長が新人の私に対して、スキンシップという名の虐めをしてくる。今日は頭をわしゃわしゃされたが、時には羽交い締めをしてきたり、時にはその立派な腕で首を絞めてきたり…なんかいつも気配もなく背後にきて技を決められる。今日は軽いものでよかった。
「保科副隊長って、美影好きなんですか?」
一緒に来ていた同期の子が副隊長に問いかける。
「はぁ?ないわ。こない色気の欠片もない奴、こっちから願い下げや!」
「はいはい、そうですか。ならもうやめてくださいね〜」
上官に対しての態度がなってないなと結局首を絞められた。入ってるんだが…だが、苦しいとか言ったり、ギブと腕を叩くのもなんか癪でそのまま受け入れていたら、意識が遠のいていく。
なんとか意識を保ってこれ以上はダメだと腕を叩いた。
腕が離れた瞬間咳き込み、その場に倒れ込む。死ぬかと思った…。
謝りながら手を差し出してくる副隊長のその腕を軽く押して拒み、同期の子に助けを求める。私のことをなんとも思っていないなら、もう何もしないで欲しい。結構傷付いてるんですから。いつも距離が近いあなたを意識するなという方が無理な話です。
「ほう…ええ度胸やな。訓練終わったら僕んとこ来い。きつぅーーい訓練つけたるから」
手を拒んだのが癪に触ったらしく、お怒りのようだ。なんで私がこんな目に…。
俺も私もという周りの隊員に次の日動けんくても知らんでと一喝する。嘘でしょ…どんな訓練をつけるつもりなのだろう。