第14章 寵愛と溺愛✿保科宗四郎+α✿裏
5回もイかせられた…私を抱き締めて幸せそうに微笑む彼の顔を睨む。
それに気付いた彼は好きや可愛ええ〜と顔を擦り付けてくる。
「そういや、飯食った?」
首を振ると待っとって!と部屋を出ていく。
そういえばこの部屋はなんの部屋なんだろう…第1でもこんな広い仮眠室なんて見たことない。
すぐに帰ってきそうもなかったのでスマホを開くと、鳴海隊長からメッセージがきていた。
もう個人的な連絡はやめて欲しいと思いながら読むと、ただ"ごめん、好きだ"という文字が映し出されていた。
ごめんと好きの言葉の羅列を見て、なんで人はこの2つを一緒に使うのだろうと別のことを考える。
鳴海隊長の場合はしたことに対して謝っているのだろうけど、好きでごめんというニュアンスで使う人もいる。
好きになってしまっても謝る必要はないと思う。
…と、今までの私だったらそう思っていた。
今あの人を愛して、もしあの人が別の人を好きになったら、好きでごめんって言いそうと笑った。
鳴海隊長に返信することなくスマホを置いて、トイレを探しに部屋を出た。
「え?」
「え?」
ん?誰?
眼鏡をかけた白衣の女性が、扉を開けた私を大きな目で見ている。
なんだ、立川の人間じゃないのに気付いているのか?
あ、お邪魔させてもらっている身の私から挨拶せねば。
「初めまして!お邪魔しております、第1部隊所属、小隊長の三浦美影です。」
すぐに敬礼をした。
「あ…第3部隊オペレーター、リーダーの小此木このみです!」
敬礼を返してくれた小此木さんに笑顔を向ける。
可愛い人だなぁ…。
なんか、小此木さんの顔が少し赤くなっている気がするのだが…心配になって大丈夫か聞くと、三浦さんが可愛すぎて…と言われて、今度は私が顔に熱を集めていく。
女の子同士でお互い可愛いって思ってるなんて…笑えてきて、私も可愛いなと思っていたと伝えると、小此木さんも笑った。
「あ!どうして副隊長の部屋から?…いや、副隊長いらっしゃいますか?」
副隊長の部屋…?ここ、宗四郎さんの部屋なの?
仮眠室には広いけど…副隊長にこういう部屋が与えられているのか。
「すみません、保科さんは今いなくて…でもすぐ戻ってくるはずです。」