ダイキライなあの人は私の元婚約者【怪獣8号*保科宗四郎】
第6章 それぞれの想い
ドンっ!!
『んっ、、、なに、、、?ハッ!!』
突然の爆発音に目を覚ます。
カーテンの隙間から覗く光は朝日ではない。
慌ててカーテンを開ければ、、、、
『なっ、、、なにこれ、、、』
基地内が火の海になっていたのだった。
怪獣の鳴き声が響く、、つまり怪獣が襲ってきたということだ。
急いで部屋から出ようとしたのだが、、、
『えっ?開かない、、、なんで??、、、ッ!』
通信機が鳴る音がしたので慌てて通信機を装着すると、、、
"すまん、。お前はそこで待っててくれ"
『保科副隊長!?どういうことですか!早く出して下さい!』
"お前の両親から任務へ出すなと指示を受けたんや。大人しく待っとてくれ。頼むから、、、"
『なっ!!嫌です!』
"悪い、切るで。説教は後で受けるから"
一方的に無線を切られる。
『ッ!さっきは一緒に戦おうって言ってくれたのに、、、!!ムカつく、、、あかん!!めっちゃ腹立つ!!』
怒りのあまり関西弁が出てることすら忘れる。
無線から聞こえるのは今までとは比べ物にならないほどの怪獣が現れたとのこと。
そして彼がその怪獣と戦っていること、、、
きっとあの人が私をここに閉じ込めた理由がなんとなく分かった。
『まずはここから出やんと、、そやけど、、、この格好やし、ここあの人の部屋や、、、誰に助けを求めたら、、、あっ!』
部屋から出るにも人を呼ばなくてはならない。
私の今着ている服は彼が着せてくれたであろう少し大きめのTシャツのみだ。
おまけにここは彼の部屋。
流石に誰でも構わずに助けを求めるわけにもいかない。
ふと顔がよぎったのは、、、
『カフカさん!お願いがあります!!!』