ダイキライなあの人は私の元婚約者【怪獣8号*保科宗四郎】
第2章 宣戦布告
「はっ!?、、、嘘やろ」
今年の受験生たちの資料に一通り目を通していたが、その中に見覚えしかない顔を見つけた途端、一瞬だけ息が止まった。
「なんで受けとんねん、、、」
、、、
僕の愛しい人、、、未来のお嫁さん。
すぐに彼女の両親に連絡をしたのだが、、、
「はぁ、、、そうですか、、、分かりました。失礼します」
なんと受験させてくれなければ家出すると言われ仕方なく受けさせたとのこと。
恐らく僕が採用する側やから、上手く落とせということだろう。
「せやけど、、、、そない簡単に落とされへんって、、、」
何故なら彼女はとんでもなく強いのだ。
恐らく今回の受験生の中では一位、二位を争うほどの実力だからだ。
今から胃が痛い、、、、
頭の中ではどうすれば彼女を落とせるのかを必死に考えていた。
「とりあえず亜白隊長に資料届けよか、、、」
数年前、僕は防衛隊に入った。
そん時、身に染みて感じたんや。
ここでは簡単に人が死ぬってことを、、、
それは分かってた。
でも、実際その場に立って理解した。
愛しい人が死ぬことが怖いってことを、、、
だけは失いたくない。
せやからには防衛隊に入ってほしくなかった。
家で僕の帰りを待ってくれる人になって欲しかったんや。
でもそれを言うても彼女は首を横に振るって分かってた。
やから2年前、僕はあえて彼女を突き放した。
部屋から飛び出した彼女を追おうとしたが、追ってしまったらきっと彼女を手元に置きたくなると思うたから我慢した。
その代わり、彼女の両親にはが20歳になったら嫁に貰うこと、今でも彼女のことを愛していると言うことを伝えたのだ。
きっと彼女にもそれが伝わったのだろう、、、
せやから去年の試験には彼女はいなかった。
安心していたのに、、、、
「なんで受けたんや、、、、」