第2章 まえよん集合
「もしかして、去年のことか?」
とコハロンが言い、去年は何していたんだっけ、と僕があの日の爆発事件を思い出した。あんなに爆発したのに、唯一生き残ったオウムがいたのだ。
「あー、あの時か!」
僕はようやく思い出して声を上げると、オウムちゃんは嬉しそうに笑った。
「そうだよ、ヒカック!」とオウムちゃんが嬉しそうに両腕をパタパタさせた。「ヒカックの肩に乗ってたの覚えてる! 今も肩に乗れるよ!」
とオウムちゃんが僕の方に飛びついてきた?!
「ちょ、ちょっとその大きさは……!」
勢いよく僕に飛び込んできたオウムちゃんに僕は耐えられず倒れてしまった。オウムちゃんは僕の体の上できょとんとした。
「あ、そっか! 私、今人間の体だったんだ!」
とオウムちゃんは言っている。
「この世界ってオウムが人間になったりするんだなぁ」
とコハロンがオウムちゃんをじっと見ていると、オウムちゃんが僕の体の上でぴょんぴょんした。
「神様にお願いしたら人間になったんだよ!」
「神様……? アツクラに神様がいるんだ」
ぽんPもそう言い、オウムちゃんと普通に会話をしているが。
「その前に僕から下りて、オウムちゃん……」
オウムちゃんが全体重かけて僕の体を押し潰そうとしてきてかなり辛かった。……いや、可愛い女の子に押されるならこのままでもいいかも?
「オウムちゃん、アツクラの案内するからこっちおいで〜」
「はーい!」
そこにぎぞくが助け舟(?)を出してくれてオウムちゃんはようやく僕の体から下りてくれたが、ぽんPに肘を突かれて笑われた。もしかして僕の心の中が読まれてる……?