第4章 baby my strawberry
『はぁい♡』
と扉の向こうから返ってくる。
ガラッと扉を開けると
いつもとは少し違う雰囲気のレディが
洗面台横のパウダースペースの椅子に腰掛けている。
ヴィンテージ風のルームウェア。
ライトベージュのカラーや
肩や裾にフリルが付いている服なんて
初めて見た…///
「レディ…今日は本当に
お姫様みたいだね…///」
髪を乾かし終えた〇〇ちゃんと
鏡越しに目が合って
『へっ!?////
あ、ありがと…
私こういう服
あんまり、似合ってないような
気がするんだけど…///』
と、照れた顔をする。
「そんな事ないよ…
レディが着こなせない服なんて
この世にないんじゃないかと思った…//」
さらに褒めまくると
『…っ////
もぉ…わかったから///
あんまり慣れてない褒め言葉…
言わないで…//』
と、顔が真っ赤。
お、…これはいい反応///
「ふふっ、ごめんごめん。
もう準備は終わり?
メイクは?どうするの?」
『ん…ちょっとだけしてもいい?』
「うん。いいよ?
全然ノーメイクでもいいと思うけどね?」
『ちょっとだけ~…』
と言いながら、
日焼け止めを塗って
眉毛とリップをちょちょっとやったら
またハグしてポーズ。
「クスッ…もういいの?」
『うん…
早くしないと、
トッキーに行ってらっしゃい言えないから』
そういう彼女を抱っこすると
ほんのりいい香りがする
「…///」
**
「それでは行ってきます。」
ソファに座る〇〇ちゃんに
そう言って近づくイッチー
『うん。
行ってらっしゃい…』
チュ…と
くちづける2人。
本当は玄関でお見送りしたいんだけど、
パパラッチに備えて
なるべく外から見えるところでは
一緒にいないように務める。
イッチーを見送りに…というか
鍵を締めに玄関に向かっていると
ガチャ…と
シャワー室から蘭ちゃんが出てくる。
「おう、トキヤ
頑張れよ?」
「はい。ありがとうございます^^
じゃあいってきます」
「いってらっしゃい^^」
……パタン…
カチャン…
イッチーを見送ったあと
玄関の鍵を閉める。
「?おい…レン、何笑ってやがる?」
「え?…ふふ…なんでもないよ?^^」
なんだか大家族みたいで楽しい…
なんてね。