第1章 告白の返事
ブブッ…
充電中のスマホに
"〇〇からのメッセージ"
と表示され、
私は自分でも驚く程の速さで
内容を確認します。
"この前の告白の返事をしたいので
明日の公演最終日の19:00に
劇場の屋上に来てください。"
「……//」
ようやく彼女が
私のモノになる決意を
してくれたようです。
告白したのは
20公演あるうちの
10公演目の稽古場。
クセの強い私たち4人と
それぞれに合った
コミュニケーションをして、
常に笑顔を絶やさない彼女。
その笑顔を私だけに向けて欲しいと…
そう願ってしまったんです。
告白した時は
『公演が終わるまでは
誰かと付き合うなんて考えられない。
もう少し返事を待って貰えないかな…』
と言われ、少しドキリとしました。
振られる…と思ったからです。
でも、告白した後も
変わらず接してくれる彼女に
やっぱりまだチャンスはあるのだ
と思わされました。
あんな素敵な彼女ですから、
誰かに取られるのも
時間の問題だと思うんです。
だから、
他の誰かに見初められる前に、
私のものにしてしまいたい。
そして、明日…
その願いがようやく叶う。
そんなことを考えながら
寝支度を済ませます。
パチッと電気を消して、
ベッドに入る。
私はとても良い気分で
眠りにつくことが出来ました。