第12章 向き合う
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『…っていうか、
顔も見せずに
じゃあ、同棲解消ね…
って、結構ひどくない?』
ウトウトしながらも
菱とひたすら喋りまくる
「結局ねぇ、
みーんなアンタに甘えてんのよ。
でも、アンタがそうさせてるんだよ?
甘やかして、
どうせまだ「何してもいいよー」とか言ってんでしょ?
だからこんなことになるのー。」
真っ赤な顔で
ビシッとおでこを人差し指で突いてくる菱。
『うわっ、ひどい!
菱そんなこと思ってたんだー!( ˵>ㅿ<˵ )』
と菱の言葉が
グサグサと突き刺さってる私。
「思ってるわよ!
クソみたいな彼氏ばっかと
付き合って、見る目がないんだと思ってたけど、
あんたがダメ男にしてる可能性もあるなって、
最近思い始めてきたところよ。」
とさらに追い打ちをかけられる。
『うっ……
思い当たる節が…(=_=)』
元彼たちのどんどんダメになっていく姿を
思い出して吐きそうになる。
そして、さらに強い指圧で
おでこをビシッとされ、
「私はね、アンタのことを蔑ろにする
彼氏にもアンタ自身にも
怒ってるんだから!」
と、グビっとワインを飲み干す菱。
『えっ…キュン…♡
って、菱にキュンてしちゃったじゃん//』
不覚にもときめいてしまった私に
「えっ?
……抱いてあげようか?♡」(イケボ)
髪をかきあげながら
ウィンクかましてくる菱。
私は
『最低。キュン返せ!』
と首を絞める。
「うぇぇ。死ぬ死ぬ!」
お酒飲んで、
ギャーギャー騒いで
泣いて、笑って、叫んで
久々に時を忘れて
楽しく過ごした。
なんだか夢を追いかけていたあの頃に戻った気分。