第12章 向き合う
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『……ぁ、いつの間にか寝落ちしちゃってた』
深夜2:00に目が覚める
久々にヤケになって深酒をして、
ダイニングに散らばる空き缶と
特番を見ながら書き殴った
落書き用紙の散乱具合に絶望する。
空き缶たちを回収していると
メッセージが
いっぱい来ていたことに気がつく。
あっ、皆からこんなに…
ヤバい、返信しなきゃ…
『えーと、…
……え?』
ボトッ…
そして、その内容に
スマホを落としてしまう
ミューちゃんとランランからは
「寿の提案で
QUARTET NIGHTで
共同生活することになった。
決戦ライブが終わるまで
そこには戻らん。」
「レンとトキヤを頼む。
必要なものだけ今度取りに帰る。」
とあり、
レンくんとトッキーからも
「今日から事務所の寮で皆と
練習することになったよ。
ごめんね。
SSSの決戦ライブが終わるまで
同棲は解消させて。」
「急ですいませんが、
カミュさんと黒崎さんにも
よろしくお伝えください
また今度必要な荷物だけ取りに帰ります。」
とそれぞれのグループLINEにメッセージが入る。
『そっか…まぁ、
正式にライバルだもんね…
一緒には住めないか…』
自分を何とか納得させて
両方に
『了解です!
何かあったらいつでも言ってね
応援してる
大好きだよ♡』
って送る。
こんな時間には起きてないのか
既読すらつかないけど
きっと「俺も愛してる」って
返信してくれると信じて
スマホをぎゅぅっと握りしめる。
大丈夫。
SSSが終わったら、
みんな帰ってくる…