第9章 QUARTET NIGHTとの撮影
〇〇side
ミューちゃんとの撮影。
気張っていかないと、
この衣装にもミューちゃんにも
画が負けてしまう。
ダンスのことは分からないけど…
これは撮影だもん。
私でもなにか役立てることがあるはず!
と思っていた矢先
プロデューサーも
このポーズというのが言葉で表せないからか
「一旦踊りながら模索していこう!」
ということになり、
ミューちゃんにリードされながら
ワルツを踊らないといけなくなる。
『い、いったいどうしたら(。>ㅿ<。)』
と困っていると
「俺の足の上に乗っていろ。」
とミューちゃんに言われる。
どうやら、素人がすぐにできるものではないみたい。
『で、でも…ヒールが…』
「構わん。」
う…//
なんて頼もしいの//
『なんだか悔しい…//』
「ふっ…いつも余裕そうな貴様が
どうしたらいいのか…と口にするのは珍しい。
これはこれで、こちらの優越心を刺激するな…」
『…//』
ミューちゃんの足に乗って
ワルツを踊る。
体を押したり引いたりして
全てミューちゃんにされるがまま。
そして…
「あっ!そのポーズいいですね!」
と、やっとプロデューサーから
一時停止の指示がでる。
そのポーズでピタッと止まるけど
『はぁ…はぁ…』
結構キツイ…
額に汗が滲んでいるのが
自分で分かる。
ミューちゃんは息ひとつ乱れていない。
すごいと思うのと同時に
…なんか悔しい…//
悔しいけど、格好いい…//
「大丈夫か…?
休憩とるか?」
と、気遣いまでしてくれるけど
『い、いらないっ、…
はぁ…はぁ…
ミューちゃんに、負けてらんない。』
と、負けず嫌いを発揮する。
「フッ…そうか…」
『ん…』
私は右手をミューちゃんにされるがまま
ピンと伸ばし、
左腕を彼の右腕にそっと乗せる。
常に女性側が仰け反って居るのがデフォルトのようで
背筋を使いながら色々な動きをする。
ただ、それだと
カップルフォトっぽくならないからと
プロデューサーの指示で
左腕を彼の胸に当て、
彼の右腕は私の腰に当てられる
反対の腕も軽く曲げて握り合い、
顔と顔の距離も
見つめ合える程度の距離を残して接近させる。