第2章 ラヴィーニョさんは子供に不人気.....っと
今日も今日とて地獄の特訓、試合、データ分析とサッカーに明け暮れるブルーロックの囚人達。
練習も終わり一風呂浴びてから食事を…と、思っていたが、あまり遅くなると日頃から連日連夜、働いているマネージャーさんに申し訳ないと思い、サッとシャワーを浴びるだけにし、少し遅くなってしまった夕食を食べようと食堂に入る。
「おかえり~、あと食べてないの君等だけだよ」「あぅ~」
軽く挨拶をするマネージャーと、その腕に抱えられてる乳飲み子に軽く会釈をして夕食を食べようと受け取り口に向かう。
「…………………」
……、………ん?乳飲み子??
一瞬、気の所為かと思い振り返るが、ふくふくほっぺたに可愛い紅葉の様な小さな手をしたこの世の可愛いを全身に宿した様な無垢な存在がいた。
早い話、見間違いではなかった。
何処からどう見ても赤ん坊。何故ここに赤ん坊がということに驚いたがさらに、この赤子……
「こらー、もう夜遅いんだから。早くご飯食べて、風呂入って、やる事済ませて早く寝なさい。」
背後からテンポよく言葉を並べるもう一人のマネージャー通称女史…その人そっくりだった。
(え………?お子さんいらしたの?というか、結婚してたんすか?)
聴きたいことが脳内で次々と生まれてきて口から音として出ようとして渋滞していく。
「おい、いつから此処は託児所になったんだ」
命知らずの青薔薇皇帝が口に出す。
「うーん。私もそう思ったんですけどね」
昨夜は久々に、それなりに早く帰れた上、明日は休みを貰っている。偶には目と鼻の先だが実家に顔を出そうと、実家に顔を出すと、
「ゴホゴホ」「ハックション!……うぇ…ずびび」「あ゛ぁあ〜づら゛い……」「うぅ」
足の踏み場もなく、空のペットボトルやレトルト食品等が散乱した部屋、高熱で布団に蹲る両親と姉夫婦。そして
「ぁあ〜ぅあ…きゃっきゃ♡」
そんな病原菌だらけの部屋で一人ピンピンしていて、嬉々として病人達をペチペチ叩いて遊ぶ甥っ子。
これはなんて地獄絵図?
とりあえず部屋の塵を片付け、状況が状況なので帝襟さんに相談して明日も休みを貰った。
そう、貰っていたのだ………前述した通り今日も休みだったのだ!
だが、
「あの、諸悪の根源が」
ただならぬ気配に囚人達はその場から一歩下がる。
