第1章 DOGS HUNT DOGS
ポートマフィア首領室ーーー
「貴方にそこまで頼られては断れませんねえ」
電話による通信をしている首領。
相手は、
「ご武運を 福沢殿」
現在、渦中に居る武装探偵社の社長、福沢諭吉だ。
「……」
ピッという短い音で通信を切り終えると、
「ヘリを出せ」
その部屋の主である森鷗外は、手短に黒服に命令をした。
「中也くんと、君も行くかね?」
「いえ、迎えなら中也独りで良いでしょう。私は首領と共に」
「そう」
考えることなく即答した紬の言葉に、何も意見せず受け入れる森。
「では、我々も移動しようか」
「はい」
動き出した森の後に、紬も続くのであった。