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すの日常

第12章 1番のお薬は…


「おい…家の中でくらいマスク取れば?」


ほらきた…

やっぱり変に思うよね…?


でも…

この目立つニキビさんを

翔太に紹介するわけにはいかない!


だって翔太のお肌は

いつもいつも綺麗で


気を抜くとすぐに揺らいで

ニキビさんがこんにちはする

私の肌とは大違いだ…


私だって

久々のデートなんだから

ピカピカのお肌で

マスクなんかしないで


翔太とおしゃべりしたいし


出来るならキス…だってしたいのに…


そんなことを悶々と考えていると


「おーい…聞いてんの…?」


なんて翔太の声が聞こえて

気付くと目の前に伸びた手が

私のマスクに触れる…



「だめ!!」


そう言って慌てて手を払いのけると


「はぁ?

ダメって何が?」


なんて翔太は明らかに不機嫌な声を出す


だから咄嗟に



「あの…違くて…

えっとこれは今私少し風邪気味で

だから…翔太にうつると悪いから…」


そう言ってわざとらしく咳をすると


さっきまでの不機嫌な顔はどこへ行ったのか


心配そうに


「体調悪いなら早く言えよ…

薬は?飯はちゃんと食ったの?」


なんて優しい言葉をかけてくるから



ニキビのために翔太に

嘘をついてる自分が


すごーく最低に思えて


どんより自己嫌悪に陥っていく…
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