第9章 隠してる気持ち
玄関で一人靴を履いていると
そんな俺の背中に
「深澤くん…?」
と遠慮気味な君の声がする…
「ご飯…一緒に食べてくれてありがとう
あとプレゼントも…
ほんとは少しだけ寂しかったから
深澤さんがいてくれて嬉しかったです笑」
さっきまで全てを壊したい
そう思ってたはずなのに
そんな君の言葉ひとつで
すべてなかったことになってしまう
ただ君が笑えてたら
それだけでいいか…
そう思わせてしまうんだから
君はすごいわ笑
そんな君の頭をポンポンと撫でて
「どういたしまして笑
でも〇〇ちゃんは我慢し過ぎだよ?
もっと佐久間に甘えていいんだよ…
誕生日忘れるなんてよっぽどなんだから
わがまま言ってたまには困らせてやりな笑」
そう言って笑うと
君は今日俺に向けてくれた
一番の笑顔で
「ありがとう笑」
そう言って俺に手を振る
佐久間の側で笑う君が一番綺麗だって
ちゃんとわかってる
だから
この隠してる気持ちに
さよなら出来るまで
もう少しだけ
君の笑顔のファンでいさせて?
〜end〜