第1章 やきもち
酔っ払って一人店の外にいた彼女を
無事に家に連れ帰って
ベッドに座らせ水を飲ませてあげると
みくは少し酔いが覚めて来たのか
「ありがとう…」
そう言って申し訳なさそうに
頭を下げる…
「いいよ…別に笑」
そう言って下を向くみくの手を握ると
突然ポタポタと涙の雫が落ちてきて…
「どうしたの…気持ち悪い…?
それともどっか痛い?」
なんて慌てる俺に
みくは"ごめんね"と小さく呟きながら
俺の手をぎゅっと握りしめる…
そんなみくを抱きしめて
「謝らなくていいよ…知ってたから…
今日合コンだったんでしょ?
正直に言ってくれたら良かったのに笑」
なんてふざけて笑うと
みくは俺を見つめて
「知ってたの?」
なんて驚いた顔をする…
「うん…でも…謝るなら俺の方かもね笑
かっこつけて行くなって言ってやれなかったし…
そのくせ
酔っ払ってるみくの声聞いて
焦って後悔して…
なんか俺すごいかっこ悪いな…笑」
そう言って下を向いた俺の頭を
みくは優しく撫でて
「ごめんなさい…断りきれなく…
でも辰哉はカッコ悪くなんかないよ…?
私のこと信じてくれたんでしょ?
すごく嬉しいよ…ありがとう笑」
なんて嬉しそうに笑う…
無駄にかわいいその笑顔に
ため息をつきながら
「その笑顔はずるいからね笑」
そう言ってキスをすると
お酒のせいで赤くなってたみくのほっぺたが
さらに赤く染まっていく
そんなみくの体をベッドに
ころんと転がして…
「でもここからは…
やきもち妬かせたバツだから
優しくなんてしてあげないよ笑?」
そう耳元で意地悪に囁やいてやった笑
〜深澤さんの場合〜