第1章 燐—りん—
声。
…………なんつー声、出してんだよ。
声も。
表情も。
どれもこれも甘くて。
甘すぎて。
同じ自分のキィで囁かれるそれらに。
反吐がでる。
のに。
自分の分身でもある弟のものを丁寧に咥えながらも。
きゅうきゅう痛いくらいに締め上げる瑠璃自身。
に。
「っ」
最大限感じまくってる自分自身にも。
反吐がでる。
「…………いっつも難しい顔、してんねおまえ」
「あ?」
黎の指先が、僕の眉間へと伸びて。
「余計なこととか考えないで、素直に瑠璃を感じてみ?」
「は?」
「ほら、めーっちゃくちゃ気持ちいいから」
「黎」
パシって。
黎の手を振り解いて。
瑠璃へと移した、視線。
もう何度も何度も抱き潰した、自分とは到底似つかわしくもない、柔らかな瑠璃の身体。
突くたびに、媚びるように吸いついて。
奥を乱暴に擦り上げれば。
気持ち良さげに曲線を描く悩ましげな腰使い。
奥へ奥へと誘導されるままに。
本能のままに瑠璃を揺さぶった。
「や、ば瑠璃。口、出してい?」
コクコクと必死に頷く瑠璃のなかは、また、媚びるように吸いついてくる。
こんなんでも、おまえはこんなに僕を締め付けんのか。
ほんとに。
ずいぶん淫乱になったもんだよな。
「…………っ」
瑠璃の顔を押さえ付けながら、黎が欲望を瑠璃のなかへと吐き出せば。
瑠璃が嬉しそうになかを締め付ける。
その、吐精感になんとか耐えて。
降りて来た子宮めがけて、腰を打ちつけた。
「…………ほんと、エロすぎね?こいつ」
黎が。
また、気を飛ばした瑠璃の髪を掬いながら、笑う。
黎のドロっとした欲の塊が瑠璃の口から溢れて垂れる様をみなから。
黎とふたり、満足感いっぱいに、微笑んだ。