第5章 *甘い香り 千切 豹馬
ドサッ
『豹馬、、、、?///』
「、、、、、、お前のこと抱いていいか?」
そう言いながら私を見下ろす彼の瞳は熱を孕み、ギラリと光っていた、、、まるで獲物を捉えたチーターのように
----数時間前
『おまたせ!ごめんね、待った?』
「いいや、俺も今ちょうど着いたとこ」
ほらっと差し出される手にそっと自身の手を重ね合わせる。
久々の感覚に胸がキュンキュンだ。
突然昨日告白されて、そして今日。
鹿児島に帰る前に東京観光しないか?とデートのお誘いを受けたのだ。
手を繋いで隣を歩いている彼は今やスーパースター。
若干周りの視線も気にはなったが、それなりにデートを楽しんだ。
そして夜、、、、
『お邪魔します、、、』
「おお、散らかってて悪いな。そっちのベッド使ってくれ」
彼の指差す比較的綺麗なベッドの方に荷物を下ろした。
今日は豹馬の部屋にお泊まり。
部屋といっても彼の宿泊しているホテルにだ。
元々今日鹿児島に帰る予定だったので、今日の寝床がなかったのだ。
もう一泊するにも学生の私には痛い出費で、一度はデートを断ったのだけど、、、、
「なら俺の部屋泊まれよ」
一瞬彼の言葉に胸がバクバクした。
同じ部屋、、、、それにカップルってことはそーいうこと、、、??
元々付き合ってたけど、キス止まりの私たち。
まだそーいうことするのはお互い早いって思ってたし、、、
私がアワアワしていると、ちょうど同室の人が今日帰ったらしく、一台ベッドが空いてるから安心しろよと言う豹馬。
彼の言葉に彼自身そーいうやましい気持ちが全くないことに気付いた。
そしてそーいうことを考えた自分が恥ずかしくて堪らなくなった。
勿論デートしたかった私は、、、
『お願いします!』