第4章 【悲報】演劇部ワイ、咽び泣く
―――まあ、それは置いときましょ。
私は自ら床に膝をつき扇を開く。
だが隠し切れない白い頬に光る粒が伝い落ちていく。
「酷いだと?!酷いのはど「クラース様!!」
クラース様の言葉を遮る私。
そして震える声で言う。
「わたくしを信じて下さらないの?」
くいっと顔を上げながらも弱々しく体を伏したまま。
ぴかっと涙が明かりを反射して光る角度。
演劇部の私には分かった。
涙の見せ方、弱々しい仕草、声音の音量。
「私がそんな事をする様に見えまして……?」
よろよろ立ち上がり、扇を閉じる。
顔を少し上向きにして又涙を光らせた。
「しかしっ」
クラース様が言えば、クリスティーンがその腕に縋る。
「クラース様っ、わ、私嘘なんかっ」
可愛らしい震え声―――よろしい、ならば戦争だ!!