第3章 ひろゆきRTA
行くしかない。
私は一人でパーティー会場へと乗り込んだ。
私が一人で入場してきたのに気が付いた子女達がざわめく。
私はつかつかとオスヴァルド様の元へ向かう。
「ごきげんよう、オスヴァルド様」
スカートを広げて一礼すれば、彼は挨拶も返さず私を冷たく見下す。
「逃げずに来れたか、カルロッタ」
その声に恋人だった頃の情は一切含まれていない。
私は少し悲しくなる。
「あら。何の事かしら」
ジャッと扇を広げながら言えばオスヴァルト様は苦々しい顔をした。
「お前は自分が何をしたのか分かっているのか?!」
オスヴァルド様の声に私の来場に気が付かなかった方々までもがこちらを見る。
「さあ何の事やら」
私は白々しく言う。
私は断罪なんかされたくないし、おめおめ引き下がるつもりもない。
そうするつもりなら最初からいじめたりしなかっただろう。