第13章 天翔る悪役令嬢
ラボへと訳知ったると入って行きしな私達は服を脱ぎ捨てる。
今更恥ずかしくは無い。
私達はそういう風に訓練されたのだから。
特殊な部屋に入りボタンを押すと私達の体をパイロットスーツが包む。
それの定着を待ち、タラップを上がった。
コックピットが開き作業員が赤いランプを持ちながら待っている。
そこに二人で入り、座ればカバーが閉じられた。
席が動き、私はモニター正面に向かう。
『出撃準備okですか?』
クレイドルにラボからの通信が響く。
「okですわ」
答えれば色んな音が鳴り響き私達の『翼』の出撃準備が整えられる。
クレイドル内が明るくなり、モニターが点く。
ハッチが開き、明かりが赤から青へ。
つまり、―――出撃準備okという事だ。
クレイドルにもそれが音で知らされた。
「アルゲンタヴィス、機体名『リァノーン』出撃いたしますわ!」
私の言葉と同時に機体が滑走路をすべりだす。
「『リァノーン』てどんな意味なんだい?」
ユーリウス様がGがかかる中で言う。
「『女王』という意味ですわ。……あ、ユリ、『手紙』、読みましてよ!」
私達はグイグイかかるGの中で笑い合う。