第7章 いっぷ・黒
『おい、美希』
肩を揺すぶられて私は覚醒する。
あまり深いイキっぷりで私は意識を手ばなしていたらしい。
今日も放課後の寮で相変わらずの『いっぷ』。
苦しくて咳き込むと喉と鼻が生臭い。飲んだザーメンが逆流してきたらしい。
鼻ちょうちんが出たのを周りの生徒が笑う。
―――時々冷静になった。
ナンデワタシハコンナコトシテルンダロウ?
でも飲み込んだザーメンと一緒にそれはなくなる。
「早くシ「たのもー」
私の言葉をさえぎったそれに目を向けた。
ワンピース姿の『ソレ』―――。
「有沙……?」
「お、天原ちゃん。やっほー!やってんねぇ。…………」
有沙は大乱交状態の室内を見渡す。
「よーし、決めたアタシの初めては君だぁ!!」
そして寝バックで押しつぶされてひぐひぐ啼いている馨の前に座った。
「終わるまで待つからごゆっくり~」