第22章 アルタ先輩の推理日記
店員さんがミルクの有無などを聞いて去っていく。
「どっちでも好きな方を食べなよ。で、もう一方も食べさせてあげるからさ」
アルタ先輩……やさじい゛!
お冷を両手で包んで耐えた。
そして、鞄から―――プリンまんのキーホルダーの袋を差し出す。
「先日友達と旅行に行ったのでお土産です」
アルタ先輩は袋を受けとり口を開く。
そして、チャリっと指先にプリンまんのキーホルダーを下げて眺める。
「黛くんと東雲さんが、ちまかわとみけねこの付けてるよね」
確かに馨と有沙は部屋の鍵に今回買ったちまかわとみけねこのキーホルダーを付けていた。
―――真人も。
「遠海くんがちんちらで君もちんちら」
アルタ先輩が私を見る。
「ちまちゃんとねこちゃんじゃないのは二人に遠慮したから?遠海くんと一緒にしたかったから?」
笑いながら言う。
一番アニメで仲良しなのはちまかわとみけねこで。
真人と一緒のちんちらにしたのもまあ、何と言うか申開きは無い。
「アルタ先輩は、『先輩』なので」