第21章 弾ける花
―――甘い夜のその後、私達はそれぞれの部屋に戻り泥の様に眠った。
目を覚ますと御厨お姉様がキッチンで朝ごはんを作ってくれていて、美宇さんがお皿を用意したりお茶を入れたりしている。
私もそれを手伝っていると他の人達も起き出してきた。
全員が揃うとハムエッグとサラダとトーストという朝食に全員でありつく。
まだみんな眠いのかぼーっとしている。
朝食を食べてしまうと、私やお姉様でお皿を片付けそうじゃない人はリビングでダラダラして。
午後からは自由時間だ。
美宇さんと御厨お姉様は又水着を身につけ海水浴場へと旅立っていく。
私達は観光地になっている商店街をひやかしに行く。
商店街にはいろんなお店があった。
お土産屋、オシャレそうなカフェ、テイクアウトの軽食に、実演販売のお店、服屋さんやらアクセサリーのお店。
「天原ちゃんは誰かにお土産買ってかないの?」
有沙が言う。
この旅行が終わったら又実家に帰ろうと思っている。
「家に買っていこうかな」
言うと、有沙に肩をこづかれた。
「そうじゃなくってぇ」
にやにや含みのある様な笑顔で彼女が言う。
そして私に身を寄せ耳元で囁く。
「代々木田お兄様によ」