第16章 N氏の話を信じるな。

那由太とて、『友人』の頼みだ。
できる事は聞いてやりたい。
だが、である。

「都合が悪いというか……」
那由太は言い淀む。
頼みは聞いてやりたい、だが―――そんな事をしては……。

「兆してしまうから恥ずかしいのか？」
『ん？』と行儀悪く成部は足で那由太の尻をけった。
その言葉に那由太は顔と言わず体と言わずカッと赤く染める。

「な、何言ってるんですか?!」
兆してしまう―――つまり勃起してしまうから、と成部は言っているのだ。
那由太は俯く。

そんな彼を引き寄せ、まだパジャマを着たままの彼を自分の上に乗せた。
だが那由太はされるがままだ。
成部は那由太の腰に手を回し、出し抜けにパジャマの中に手を入れる。

「ちょっ、や、やめっ」
手はパジャマの下の中に入り、尻の谷間を滑り―――。
「あっ♡」
那由太が高い声を上げた。
成部の指は尻の穴を探る。