第11章 公式戦
「お兄さんそういうの興味無いよ、鈴鹿ちゃんが居れば良いからね」
『かとる』の肩を抱いたまま男子生徒が言う。
「我も那由太が居れば良い。狂乱のには興味無い」
こちらの生徒も言う。
「皆様、ご歓談中にすみません、ゲームを始めるので、軽く自己紹介を始めてください」
有城さんが言い八人が顔を見合わせた。
「お兄さんは三年の『軽磨』と」
男子生徒が市松人形に目を向ける。
「三年の狩宿鈴鹿です」
市松人形が答えた。
「あ、お兄さん先どぞ、三年でしょ?」
女生徒が言い、慇懃に男子生徒が頷く。
「我は成部白夜。那由太の飼い主になる男だ」
「その口上止めてください、成部様!……蜜美那由太、三年です」
やはりやはり♡お二人はそういう関係なのでしょうか♡
「んじゃ、あーしがお先。千波にある、二年。ランカーじゃないからって舐めないでほしいし」
肩にかかる髪を払い、彼女は言う。
「にあるちゃん……あんまり大きい事言うと恥ずかしいよ。二年、波多野瑠夏」
千波様の肩をゆすり彼女は言う。
大分親しい間柄の様だ。
「じゃあ最後は私達ね。二年、御厨美繰」
御厨お姉様がこちらに視線を投げる。
「一年、美希天原です」
ぺこりと頭を下げた。