第24章 コラボ撮影2
「二人三脚でミニゲ〜〜〜〜ム!」
とドズルさんの声で始まったコラボ企画撮影に、俺は何度ギョッとしたことか。
ジニアとのコラボ企画撮影は、なんと二人三脚ミニゲームであった。ドズル社もジニアメンバーも五人いるからってのは分かるけど、だからってわざわざ二人三脚でミニゲームとは。俺はちらちらとカイトさん(のイメージキャラと同じように作られたプレイヤースキン)を見た。
ドズルさんは、それぞれ自己紹介をしてジニアの人たちも紹介したのち、企画説明を始めた。どうやらあそこにあるドロッパーでそれぞれ同じ色が出た人と二人三脚でミニゲームをするというものらしい。
ミニゲームは三種類。どんなミニゲームがあるかまでは、ドズルさんも知らないみたいだ。
そして、運命のチーム分け。ドズルさんに適当に指名された人がドロッパーのスイッチを押して行き、そこから出てくる色つき羊毛でチーム分けがされていく。
「さ、次はカイトさんで!」
「はーい」
ドズルさんに呼ばれて前に出たカイトさんが出した色は……黄色。カイトさんはぴょんぴょん跳ねた。
「あ、俺の色だ! まだ出てない色ですよね?」
とカイトさんが聞くと、ドズルさんはドロッパーの中身を確認してそうだねと答えている。残りの色はもう一つの黄色羊毛と、まだ出ていない赤羊毛二つ。まだチーム分けされていないのは俺の他に、ドズルさんとクレナイさん……なんかこれは妙な予感がする。
「次おんりー引く?」
「ああ、はい、行きます」
ドズルさんに促されて俺は前に出る。ここは黄色を引くべきだろうか。本心は黄色を引きたいが、あの一件のあとでちょっと気まずいのは確かだ。
……。
ええい、勢いだ!
ポチッ。
ドロッパーが吐き出した羊毛は。
「黄色だ……!」
自分でも思った以上の歓声が出た。運命のイタズラか偶然か、俺はカイトさんと同じチームになった。