【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第4章 後宮の外に毒の華が咲く④
どうやら、侍女1人の命では揺さぶらなかった様だ。
(いつの間にか、強かさに磨きがかかったな…。)
もう周りを何人殺しても、月娘は高潤の言う事を聞かないだろう。
高潤は巻物をクシャッと潰して、短い笑い声を吐いた。
「流石俺の小可愛だ。」
そう呟いた笑うも、その男の目元は決して笑っていない。
「また皇室に里心が付く前に月娘に会いに行くか。」
そろそろ都に戻ろう。
高潤はそう決意すると、並べられた物資を見ながら目を細めた。
ー後宮の外に咲く毒の華 完ー