【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第17章 【R18】毒の華は華麗に咲く②
ベールに包まれた月娘の横に居る皇弟を見て、誰もがこの事実を認める日が来たのだ。
壬氏もまた顔を布で隠してその姿を見せる事はなかったが。
重たい婚礼衣装を着ている月娘を気遣う様に、壬氏は月娘の手をしっかりと握って2人で馬車の中に入っていく。
「とうとう毒の華が皇弟妃になった…。」
誰かそう呟いた。
その言葉が聞こえた月娘は、目を細めて笑みを浮かべた。
壬氏達の乗った場所はそのまま宮中の中まで入って行った。