【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第15章 【R指定】初恋的回忆〜初恋の思い出〜⑥
「うっ…っ瑞っ!!」
月娘の爪が腕に食い込んでも、壬氏はキスをやめなかった。
壬氏は月娘の唇の中に自分の舌を捩じ込んだ。
月娘は初めてのその感触に目を見開いた。
爪を立てて体を傷付けても、壬氏は月娘へのキスをやめない。
痛みを与えれば与えるほど、壬氏からのキスが深くなっていく。
彼が病弱なんて、くだらない噂をたてたのはだれだろう。
壬氏にしっかりと抱き締められて、月娘は彼の体を離す事など出来なかった。
そしてそのまま壬氏は月娘の体を寝台に連れて行った。
月娘の背中が寝台に押し付けられても、壬氏からの執拗なキスは止まる事は無かった。
壬氏の舌が口の中で絡まり、月娘は酸欠さえ感じた。
息苦しく薄っすら目を開けて壬氏を見ると。
壬氏は月娘よりも辛そうな顔をしていた。
なのに、彼の手は月娘の着物を剥いでいった。
本気で壬氏が自分の純潔を奪おうとしている。
そしてそれが最後、それを許したら一生壬氏から逃れる事は出来ない。