【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第1章 後宮の外に毒の華が咲く
(厄介ごとには首を突っ込みたく無い。)
猫猫はそう思い、その事を誰かに言う事はしなかった。
その夜に枋家では、後宮を勝手に歩き回った侍女の罰が与えられた。
月娘が侍女に与えた罰は、一晩牢獄で過ごす事だった。
特段厳しい処罰では無かった。
しかし事態が変わったのは次の日の朝だった。
「きゃーーーー!!」
同時刻に、後宮と枋家で悲鳴が上がった。
後宮では才女の1人渼の死体が寝室で見つかった。
死因はトリカブトの毒だった。
そして枋家の牢獄では、侍女の小閔の死体。
小閔の死因は体罰によるものだった。
同時に出てきた2つの死体。
すぐに月娘の名前が上がり、月娘は再び後宮へと呼び出された。