• テキストサイズ

【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】

第1章 後宮の外に毒の華が咲く





皇帝の弟である『華瑞月』は

本名を呼ぶことを許されない身分の人間からは「月の君」「夜の君」と呼ばれている。

平時は病弱ということで政などの表舞台に立たない。

やむなく公の場に出る際は素顔を隠しているため、彼の素性を知る人物はごく限られている。

そんな華瑞月を名前で呼び、幼少時代を共に過ごした1人の少女が居た。


少女は皇帝の側近である太師の1人娘。

名前を枋月娘といった。

月娘は、瑞月に皇位を継承して貰いたい皇帝から、唯一瑞月の伴侶として選ばれた少女だった。

未来は茘の后妃となる為、瑞月の為だけに育てられた少女。

誰もが月娘と瑞月は14の時に正式に夫婦になるものだと思っていた。

しかし、それより早く13の時に、瑞月は宦官となり後宮入りしたのだった。

自分の身分を隠している瑞月の為、月娘との婚姻はそれ以降進む事は無かった。

もちろん壬氏としてでは無く、華瑞月として月娘と夫婦となる事も出来ていた。

しかし瑞月はそれをしなかった。
/ 300ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp