【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第8章 【R指定】花街に毒の花が咲く④
強い快楽の後に、心地よい脱力感に襲われて。
月娘は壬氏の前で更に無防備な姿を曝け出す。
壬氏は簡単に月娘の身体の間に入ってきた。
「月娘、ちょっと堪えてて…」
結局月娘のそんな姿に自分の情欲を抑えられる訳が無く。
壬氏のモノがまた月娘の中に入ってくる。
ギシギシッと寝台がしなって、月娘は再び壬氏によって身体を揺さぶられる。
「はっ……ああ………はぁ……。」
流石に月娘の出す声も力無く、縋り付く腕を上げる力も無いようだった。
「…月娘…はぁ……っ少し離れると言うだけなのに…。」
こんなに自分が自制が効かなくなったのは『久しぶり』だ。
月娘は薄っすらと目を開けると、キスを繰り返してくる壬氏の顔を確認した。
余裕が無さそうに、必死に自分に縋り付いてくる壬氏を見て。
こんな壬氏は見たことも無いのに。
何故か既視感を覚えた。
「月娘…俺だけの月娘…。」
綺麗な男の顔は、快楽に歪んでも綺麗なのだと。
そんな事をぼんやり考えていた。