第4章 放課後の呪者
「そうなんだけど、ほかに霊が見える人がいなくて……」
「その人だけなんだよね、霊が見えるの……」
「渋谷さんとかあんた達も霊能者なんでしょ?」
「あっ、あたしたちは違う違う!ナ……渋谷氏はゴーストハンターだし。あ、でもじつは陰陽師なんじゃないかなあ」
夏の季節、ぼーさんが言っていた。
人形を作れるのは陰陽師ぐらいだ……つまり、ナルは陰陽師なのだと。
「陰陽師?へえ……すごい」
笠井さんは関心したように呟く。
やはり陰陽師というのは凄いらしい……あたし達はちっとも分からないけれど。
「笠井さん……て霊は見えないの?」
「あたし?だめだめ。ESPの能力ないもん」
「ESP?」
「えっと、それって……なに?」
「知らないの?霊能者はESPの一種って説があるんだって。あたしはPK……それもPK―STの能力しかないもん」
何言っているのかサッパリ分からない。
あとでぼーさんに聞くとして、笠井さんは何気にそういう事に詳しいんだなと驚いてしまった。
「詳しーい……」
「笠井さん物知りなんだね……」
「恵先生の受け売りよ。先生は超心理学にすっごい詳しいから」
「産砂先生が?」
「そういえば、産砂先生、ゲラリーニのこと詳しかったね」
あたしの言葉に笠井さんは小さく頷いた。
「……恵先生には悪いことしたなあ。あたしを庇ってくれたせいで他の教師とか、PTAにまでたたかれちゃって。ヒドイときなんか完全にハブにされてたもん。でも、最近はちょっとマシ。幽霊とか超能力なんて無いっていってた人達のとこに幽霊が出るんだもん。こっそり恵先生に相談する人もいるみたい」
そう言って、笠井さんは少しだけ微笑んだ。
それが年相応に思えたのと、本来なら彼女はこうして笑う人なんだろうな……と考えた。
もし、過剰にたたかれなかったりしたら、笠井さんは本来なら笑うことが多かったはず。
「産砂先生っていい人だね」
「それにすごく優しそうな人だよね」
「うん。学校じゅうから攻撃されたときも必死に庇ってくれた。ふつう、他人にあそこまでできないってくらい」
「産砂先生ここの出身なんだ」
「じゃない?ここの女の先生ってたいがいそうだもん」
「ふうん」
「そうなんだ……」