第3章 【先生】
「先生...どうしたんですか?」
手を上げた男子生徒ーーー山田泉が、今回の物語の主人公のようです。
彼の特徴をあげるとすればーーー平凡。
中身も外見も、平凡です。
優等生でも、ヤンキーでも、自分にコンプレックスを深く抱いた生徒でもないのです。それは、教師にとっては、1番遠い存在でした。それ故に、
「先生?」
山田泉は、顔をかしげます。
皇空先生に、1番忘れ去られていた、少年でした。
「....うんっ何でもないですよっ、じゃあ山田くんに頼んじゃうねぇ」
この瞬間、皇空先生は、
また、ターゲットを決めたようです。
ーーー山田泉くん....
....今回は、君にしちゃおっと...♡
その瞬間、男子生徒達は、恐怖で震え上がります。
またあの先生の、オモチャが決まったぞ!と。
主人公が定まったという事で、これからはこの物語の語り手を、山田泉くんに譲り渡します。